水たまりノート

- The Puddle Note -

抱きしめるということ(今週のお題「私の癒し」)

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今週のお題「私の癒やし」

うつのとき、一番強く思ったのは「誰かに抱きしめてほしい」ということだった。

Rena家のコミュニケーション

私の実家でのコミュニケーションは欧米風で、家族間でキスしたりハグしたり、寝る前には「おやすみなさい、大好きよ」と挨拶をしたりするのが日常だ。

私が上京するまでしていたので高校時代までずっとこういう生活をしていた。

帰省するとやっぱりハグと寝る前の挨拶はするので今もしているか。

ともかく、愛情は素直に身体と言葉で表現するのが我が家流だ。

彼は家族

今は一人暮らし……と言いつつ、私の我儘と看病のため恋人に週6でうちで寝てもらっている。

(私は持病再発のため会社を辞め、療養中だ。)

朝は「行ってらっしゃい」と彼を玄関先まで見送り、夕方になったら晩御飯の買い出し、料理をして「お帰りなさい」と出迎える。

彼はもう私の中では家族のようなものだ。

習慣になったこと

その中でいくつか自然と習慣になったことがある。

家事をしながら、その日一日彼に会社であったことを聞くこと。

録画したアニメを見ながら二人で晩御飯を食べること。

手をつないで寝ること。

中でも私にとって特別大切なのは、「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」のハグだ。

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「お帰り」のハグ

この季節、外から帰ってきた彼の体は抱きしめると冬の香りがする。

その中にふっと彼自身のにおいも混ざって落ち着くのだ。

本人に言ったら嫌がるだろうが、私は頭皮のにおいや汗のにおいが嫌いでない。

寧ろ人間っぽい生温かさを感じて安心する。

「お帰りなさい」のハグをして、彼が生きているのだ、ナマモノなのだと感じる。

「行ってらっしゃい」のハグ

「行ってらっしゃい」のハグのときは私は大抵寝ぼけている。

が、彼が一日を元気に過ごせるように、どうか通勤中事故に遭わないように、会社で頑張れるようにと、寝ぼけているなりに精一杯の祈りを込めて抱きしめる。

彼もなんとなくそれを感じて、「大丈夫だよ」「頑張ってくるから」と応えてくれているように思う。

ぎゅっとし返してくれる。

私の癒し

これがどれほど私の癒しになっていることか。

先にも書いたように私は病気で療養中だ。

一日を誰とも話さずに過ごしている。

街に出れば交差点でガンガン肩をぶつけてくる人たちの中で生きている。

大都会東京に住んでいながら、私はひとりだ。

そんな中で、ハグは人のぬくもりを感じられる貴重なひとときだ。

抱きしめるだけで実家にいたときのような「何かから守られている」感覚を得られる。

自分も相手も無機質でない、生きているという実感をじっくりと味わえる。

寮生時代の話

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はじめてのうつのときは、大学寮で暮らしていた。

寮は二人部屋が基本だが、私のメンタルのことを考えて私は一人部屋になった。

真っ暗な部屋の中、二段ベッドの下でカーテンをかけ、ただただ布団にくるまり、自分の体温だけを頼りに日々を乗り切るのは本当につらかった。

この長い夜を越えられるのか、いつ苦しみから逃れ楽になれるのかと思うと涙があふれたが、それを拭う気力もなかった。

誰も気を遣う相手など居ないのに、毎晩のように声を押し殺して泣いた。

いっそ殺してくれ、それが叶わないならせめて誰か「もう大丈夫なんだ、何も恐れなくていいんだ」と抱きしめてくれと願った。

自分が死んでいるようにも思ったし、生きているとするなら、苦痛を感じるこの感覚がその証拠なのだろうと思った。

抱きしめてくれる人がいる

まとまりのない文章になったが、私には今、ちゃんと抱きしめてくれる人がいる。

それが私の今の癒し。

昔からハグは好きだったけれど、あのうつの夜を越えてから、その有難さをひしひしと感じる。

今回の曲はアルバム「HOLD ME」より『眠れない夜を抱いて』(ZARD)。


☆眠れない夜を抱いて☆

透明感のある素敵な人でした。